和食へのいざない
2022年から食品表示のルールが変わり、小麦粉の「原産地」がわかりづらくなりました。小麦商品は小麦粉に製粉した産地の表示となり、その加工品(パン・菓子・麺類等)は、輸入小麦も国産小麦も「国内製造」と記載されることが多くなりました。最近では輸入小麦の安全性に不安を感じる方が増え、国産小麦人氣も高まっていたのですが、みなさん「国産小麦の商品がわからなくなった」と困っています。
🌸輸入作物の心配な点
・小麦・大豆等へのプレハーベスト(収穫前農薬)による除草剤残留
( 食ページ「②食物への残留-除草剤」参照)
・ポストハーベスト(収穫後農薬)による農薬残留
海外からの輸入作物は船便輸送で日本まで数か月かかるため、収穫後に防ダニや防虫、防カビのための農薬がかけられています。収穫後農薬は日本では禁止ですが、輸入作物に限って、食品添加物として使用されています。
戦後80年が経ち、日本人はパンや麺類などの小麦製品をよく食べるようになりました。おかずもそれに合う洋風のものが増え、油で揚げたもの、肉、卵、乳製品などを日常的に食べるようになりました。(マスコミもグルメ番組や料理番組でよく肉料理を取り上げていますね。)
トウモロコシ・大豆は、加工品の原料としてもよく使用されています。とくに食用油、畜産物の餌(肉・卵・乳製品)として使用されており、日本のトウモロコシの消費量は、現在、米の消費量の2倍となり、「主食はトウモロコシ」といわれるまでになりました。(トウモロコシ国内消費量1,532万t、米702万t/2021年農水省データ)
しかし、トウモロコシ・大豆は自給率が低く、海外からの輸入でまかなっており、アメリカやブラジル、アルゼンチンなど、世界で最も遺伝子組み換え作物を栽培している国々からの輸入がほとんどです。(食ページ「遺伝子組み換え作物」参照)
輸入作物は、国産の作物にはないリスクがあることは否めません。
和食は、昔からの日本人が受け継いできた食の知恵や歴史・文化を継承する点からもすばらしいと思いますが、煮物、茹でたり焼いたりなどのおかずは、油脂・肉類等の摂取を抑えることができ、健康面からも安心して、お子さんからお年寄りまでおすすめできる食事だと思います。
参考 :
①https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2302/spe1_01.html
数字で学ぶ「日本の食料」:農林水産省:農林水産省②www.maff.go.jp/j/council/seisaku/syokuryo/240305/attach/pdf/240305-15.pdf
米の消費及び生産の近年の動向について – 農林水産省
③世界で最も遺伝子組み換え作物を栽培している国(栽培面積順)
1位アメリカ・2位ブラジル・3位アルゼンチン(2019年バイテク情報普及会より)