私たち人間には、目には見えない、言葉にも表せないけれど、大切にしなければならないものがあります。
それは、物の本質を感じ取る力。
対人関係では、例えば、ある窮状に陥っている友人が、「大丈夫」と発した時、その声の響きから、「大丈夫ではない」と察することができる感性。
この感性が充分に働くことのできる人間同士で、社会がつくられ、広がっていくことで私たちは穏やかで平和な社会をつくることができるのではないでしょうか。

生まれてくる時、たくさんの感性を携えてきた赤ちゃんは、自然なものから発する本質的な音を聞き、見、触ることで、この世には、多種多様な質のものが存在していることを認識します。

「自然」はこの世の本質そのもの。こどもたちに、もっと豊かな自然を味わってもらいたい。
きれいな空氣、済んだ水、土の匂い、鳥の声、こどもたちがこの世に携えてきた感性が、柔らかく澄んで、どこまでも広がっていきますように…。

こどもたちの自殺が過去最多となった今、こどもの教育について真剣に考えることは、私たち大人にとって緊急の課題です。